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窓の断熱を考える 〜快適な住まいづくりの第一歩〜

窓の断熱を考える 〜快適な住まいづくりの第一歩〜

家の中で「暑い」「寒い」と感じる場所の多くは、実は窓まわりです。
壁や屋根にはしっかり断熱材が入っていても、窓から熱が逃げてしまえば快適な室内環境は保てません。
今回は、住まいの快適性を左右する「窓の断熱」について、わかりやすくお話ししていきます。


■ なぜ窓の断熱が大切なのか

冬の寒い日に、窓辺に立つとヒンヤリと冷たい空気を感じた経験はありませんか?
それは、窓から室内の暖かい空気が逃げてしまっているためです。
実際、冬に家の中から逃げる熱の約50%は窓からといわれています。
逆に夏は、外から入ってくる熱の約70%が窓から侵入します。

つまり、いくらエアコンや暖房を使っても、窓の断熱が不十分だとエネルギーが無駄になりやすいということ。
光熱費の上昇が気になる今、窓の断熱性能を高めることは、省エネにも直結する大切なポイントなのです。


■ 断熱性を高める窓の種類

窓の断熱性能は、主に「ガラス」と「サッシ(枠)」の性能で決まります。
最近の住宅やリフォームでは、以下のようなタイプが多く採用されています。

① 複層ガラス(ペアガラス)

二枚のガラスの間に空気層やガス層を設けたタイプです。
この空気層が断熱材の役割を果たし、外気の影響を和らげてくれるため、結露も起きにくくなります。
現在の新築住宅では、ほとんどがこの複層ガラスが標準仕様になっています。

② Low-E複層ガラス

ガラスの内側に特殊な金属膜をコーティングしたタイプ。
赤外線を反射して熱の出入りを抑えるため、より高い断熱・遮熱効果が期待できます。
夏の強い日差しをカットしたり、冬に室内の熱を逃がしにくくするなど、地域の気候に合わせた選択ができます。

③ トリプルガラス

三枚ガラス構造で、断熱性能はペアガラスの約1.5倍。
北海道など寒冷地では一般的になってきましたが、最近では本州でも採用するご家庭が増えています。
冷暖房の効率をさらに高めたい方におすすめです。

④ 樹脂サッシ・アルミ樹脂複合サッシ

昔ながらのアルミサッシは熱を通しやすいのが難点。
一方、樹脂サッシアルミ樹脂複合サッシは断熱性が高く、結露も起こりにくいのが特徴です。
ガラスと併せてサッシを見直すことで、窓全体の性能を大きく改善できます。


■ 今ある窓でもできる断熱対策

「リフォームまでは…」という方でも、手軽にできる窓の断熱対策があります。

① 内窓(二重窓)の設置

今ある窓の内側にもう一枚窓を設ける方法です。
外気の影響を大幅に減らせるうえ、防音効果も高くなります。
施工は1日で完了することも多く、断熱リフォームの中でもコスパが高い人気メニューです。

② 断熱フィルムの貼り付け

窓ガラスに貼るだけで、日射の侵入を抑えたり、冬の熱逃げを防ぐことができます。
手軽にできる方法ですが、効果や耐久性は製品によって異なります。
プロに相談して選ぶのがおすすめです。

③ カーテンやブラインドの工夫

厚手のカーテンや断熱効果のあるロールスクリーンを使うのも効果的です。
特に夜間はカーテンをしっかり閉めるだけでも室温低下を防げます。
窓まわりのインテリアを変えるだけで、見た目も快適さもアップします。


■ 補助金を活用してお得にリフォーム

近年は、省エネ住宅への関心の高まりから、国や自治体による補助金制度も充実しています。
たとえば「住宅省エネ2025キャンペーン」では、窓リフォーム(内窓設置・ガラス交換・外窓交換)に対して最大50%相当の補助が受けられる場合も。
工事内容や時期によって対象が異なるため、まずはお近くの工務店や建築士事務所に相談してみましょう。


■ 快適さだけでなく健康にもつながる

断熱性能が高まると、部屋ごとの温度差が減り、ヒートショックのリスクを軽減できます。
特に高齢者の方にとっては、冬の入浴時などの温度差が命に関わることもあるため、安全面からも重要です。
また、結露が減ることでカビやダニの発生を抑え、室内環境の改善にもつながります。


■ まとめ 〜窓を変えると、暮らしが変わる〜

窓の断熱は、見た目のリフォーム以上に暮らしの質を大きく左右するポイントです。
「暖房しても寒い」「夏の冷房が効きにくい」と感じているなら、まずは窓を見直してみましょう。
断熱性能を高めることで、光熱費の節約、結露の減少、静かな室内空間、そして健康的な暮らしが手に入ります。

家族みんなが心地よく過ごせる住まいは、窓の断熱からはじまるのかもしれません。
ぜひ、この機会に“窓の見直し”を考えてみてください。

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